PHARMACY

all songs written by Noriyuki Makihara

1.INVITATION(INSTRUMENTAL)

2.HOME WORK(r)
恋人に対するいい意味で距離を置いた想いを、日常の風景に絡めたラブソングです。槇原お得意のパターンですね。個人的には、このアルバム辺りから「距離のある」曲が増えたように思うのですが、思い過ごしでしょうか。個人的には、この曲の主人公のような生き方は憧れます。

3.DARLING
デートの待ち合わせに遅刻して、仲直りするまでを「キス」を軸に歌った曲です。
槇原にしては珍しく、明るい喧嘩(この人の曲の中で喧嘩が起こると大抵辛い状況になるんです)をしています。……でも、一人で車に乗っていて渋滞に巻き込まれたときに聴いたら、CD叩き割りたくなるんだろうなあ、とも思いますが。

4.2つの願い(sin)
アルバムには別バージョンで収録。
2つの願いの片方しか叶わない――しかも、それはきっと自分が本当に叶えたかった願いではないという内容のこの曲は、ある種の戒めのように聞こえるのは私だけでしょうか。
槇原は時折こういった戒め(自戒?)の曲を書きますが、そのほとんどが切ないものです。この曲も、聴いていて何とも言い難い気持ちになります。

5.LONESOME COWBOY
スクーターを相棒に見立て、独りの寂しさを歌っています。曲中で使用されているマウスハープの音が印象的な楽曲です。別に詞に使われているからというわけではないですが、「夕陽」をイメージさせられます。
一人暮らしをしている人なんかは、この曲は非常に頷くところがあるのではないでしょうか。

6.TWO MOONS(c/w)(r)
「2つの願い」「花火の夜」のc/w。「花火の夜のカップリングは別バージョン。
「LONESOME〜」とはまた別の、恋人がいるからこその寂しさを歌った曲ですね。サビの英詞部分が印象に残ります。
この手の何気ない場面に紛れ込んでいる心情を歌う上手さは、本当に一流だと思います。
聴いていると、月を見上げたくなります。できれば寒い夜の月を。
(go home version)
「花火の夜」のカップリングとして収録されているバージョン。アレンジの変更はもちろん、ボーカルも録り直されているためオリジナルバージョンとは印象が正反対です。
オリジナルの方は寒い夜のイメージですが、これは夏の夜の月、といった感じですね。オリジナルと比べると抑え気味に歌っていますが、私はこの方が好きです。

7.SPY(sin)
まあ、この曲もあまり説明はいらないかと。胡弓(でしたよね?)の音が記憶に残る、シングル曲です。
改めて聴くと、結構残酷です。知らない方がいいこともあるんだよ、と言われているような感じもします。
余談ながら槇原の曲では、偶然に好きな人を見かけるとろくなことにならないですね。何か嫌な思い出でもあるんでしょうか。

8.花水木(r)
……ええと、切ないですひたすら。最後のデート……別れを告げると決心したデートの待ち合わせ場所で、それまでのことを思い出す曲です。……本心を言うと、あんまりレビューしたくないんですこの曲。いい曲だからこそ。
たぶん、この曲の主人公は恋人のことまだ好きだと思うんです。でも、すれ違いが重なって別れることを決めた……という状況だと私個人は思っているですが。
優しい曲……というか、優しすぎる曲です。失恋したときに聴くと、泣けます。

9.OCTAVERS(r)
個人的な想像ですが、この曲は男性と女性で評価が分かれる曲だと思っています。たぶん男性の方がこの曲を好きな人は多いんじゃないかな、と思いますが……見当違いですかね?
昔からの仲間に会って、一人の男性が少年に戻る曲……とでも言えばいいんでしょうか。私はすごく共感できる曲です。聴くたび、地元の友人を思い出させてくれます。落ち込み気味のときに聴くと軽くホームシックになったりもしますが。でも、いい曲です。

10.今年の冬(r)
冬と日常とバラードとラブソングという、槇原が得意とする要素を集めたらここに辿り着いた、という感じでしょうか。……良すぎなのでレビュー不可なんですが。名曲です。恋人がいる人、聴きましょう。

11.恋はめんどくさい?
色々と遊んだアップテンポの曲です。面倒だけれど、恋をすることを選ぶ……というのは、多くの人に共通している心理ではないでしょうか。
「面倒だけど、恋を選んじゃうんだよ」と主人公が苦笑いしてるようにも思える曲です。
確かに、恋って面倒なんですよね……。それを歌うと身も蓋もなくなってしまうんですが、そういう「それを言ったらお終い」的な部分を歌えるのも槇原の強さではないかという気がします。

12.東京DAYS(r)
東京で一人暮らししている風景を描いた曲です。
この曲の主人公の気持ちが痛いくらいに分かってしまうのは、やっぱり私が東京で一人暮らしをしているせいなんでしょうか。一人暮らしで寂しくなったりしながらも前向きに生活しようとしている姿は、「SELF PORTRAIT」なんかとよく似ています。
もう少し頑張ってみようか、という気持ちにさせられる歌です。落ち込んでいるときに、聴いてみて下さい。