SELF PORTRAIT

all songs written by Noriyuki Makihara

1.君に会いに行く
シンプルなバラードです。シンプル故に、槇原のボーカルが強く印象に残ります。
個人的には、この曲に歌われているような恋だったらしてみたいと思います。この手の「何気ない幸せ」を歌った曲は基本的に好きなので。ドラマみたいなのも悪くないけど、恋ってこういうものだなあ……と、思わせてくれる曲です。

2.No.1(sin)
シングル曲。ストレートなラブソングです。
この曲に関しても、あまりレビューの必要はないと思いますが……個人的には、2コーラス目の歌詞が好きです。「力ずくでも笑わせたい」って思うような人は……あまり、出会えませんよね。上手いなあ、と素直に思います。

3.さみしいきもち(c/w)(r)
「ズル休み」のc/w。イントロのドラムと、マウスハープが印象的な曲です。で、普段なら明るいアレンジで痛い詞を歌う曲だなあ、で終わってしまうのですが。
今(2001年12月)の私にとってこの曲は、多少の違いはありますがほぼ自分の気持ちです。
恋愛中にしろ、終わった後にしろ、槇原は人の気持ちをよく見ていると思うんですね。そうでなければ、この詞は書けませんから。

4.髪を切る日(c/w)(r)
No.1のc/w。切ない曲です。後半に入るピアニカの音が切なさを演出しています。
何かに対して決着をつけようとしている状態を歌った曲ですね。確かに髪を切ってるときは色々と考えますよね……私だけでしょうか。
一旦落ち込んでから、前向きにさせてくれる曲です。

5.Witch hazel(c/w)
シングル「Are You OK?」の初回盤に別バージョンで収録。
witch hazelとは植物のアメリカマンサクのことらしいのですが……どうしてこのタイトルがついたのか不明なんですよね。花言葉も関係なさそうですし。
内容的には、恋に踏み切れずに終わったしまったせいで、好きだった人に対して未練が残っている、という曲です。忘れたつもりでも気持ちのどこかに引っかかっているというのは、誰しもあることなんでしょうか。切ないというより、「辛い」曲です。

6.彼女の恋人(sin)
アルバムには別バージョンで収録。
ストレートな横恋慕ソング。槇原の歌う横恋慕は大抵気持ちが届かないまま終わるのですが、この曲も例に漏れず気持ちは届きません。でも、それでもいいと歌う槇原らしい曲です。
余談ですが、何故か私はこの曲がシングルで出たイメージがないんですよね……我ながら不思議なんですが。

7.SELF PORTRAIT(r)
SELF PORTRAITというタイトルですが、実際は誰にでも当てはまる曲。疲れてるときに聴くと、頑張ろうという前向きな気持ちにさせてくれます。
こういうストレートに人を励ます曲はそんなに多くはないのですが、聴くたびに元気を与えてくれたり疲れてる心を休ませてくれたりします。これもその中の一曲です。

8.困っちゃうんだよなぁ。
お遊び要素の強い曲です。内容自体はアップテンポのラブソングなんですが、タイトルの「困っちゃうんだよなあ。」というフレーズを声として入れてみたり、バックトラックで必要なさそうな音を入れてみたり……こういう冗談に近い遊びがYMOを彷彿とさせる曲です。

9.MILK(r)
優しい曲です。「SELF PORTRAIT」が背中を押す曲なら、これはそんなに頑張らなくていいよ、と言っている感じですね。自己嫌悪に陥っているときとか、自分を嫌いになりそうなときに聴くと心にしみこんできます。それこそMILKのように。

10.ズル休み(sin)(r)
割と救いのない、辛い曲です。でも好きなんですよね……何故か。
このアルバムで描かれている恋は、どれも想いが強いんです。もちろんこの曲も。
忘れるために他の人を好きになろうとするというのはもちろんいいことではないですが、この曲を聴いていると時としてそれも必要なのかなあ、と思ってしまいます。

11.雪に願いを(sin)(r)
槇原流クリスマスソング。クリスマスに、みんなの幸せを願う曲です。
聴いてると優しくなれます。私はこの曲でクリスマスが好きになりました。
槇原の「冬歌い」の上手さが出ている曲でもあります。いい曲です。

12.猫がふんじゃった
穏やかで、ゆったりとした曲です。詞の内容的には、ある夜の何の変哲もない日常風景の歌なのですが、Michel Gibbsのジャズアレンジがこの曲をそれだけで終わらせていません。
私はこの曲を聴くたび、猫を飼いたくなります。